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知多の松田宗黄さん
豊国献茶会 記念館で薄茶 朝鮮系諸窯巡りの趣向

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豊国神社献茶会は2022年3月20日、名古屋・中村公園の公共茶室で開かれ、記念館での薄茶は愛知・知多半島にある知多市在住の表千家松田宗黄(守廣)さんが担当しました。記念館は大正天皇が皇太子時代の明治末、行啓された迎賓館施設です。

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寄付には、明治期に活躍した復古大和絵派の名古屋の絵師、日比野白圭の「弥生宮殿図」を掛け、それを受けて本席は近代の宮廷歌人・書家阪正臣(ばん・まさおみ 1855〜1931年)の勅題和歌「社頭暁」。

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花は白玉椿に関戸太郎庵椿、黒文字を添えて、即中斎宗匠書付の竹一重切花入・銘「呼鶴」に投げ入れ。
香合は珍しい食籠形の宋胡録(すんころく)。茶杓は表千家4代江岑(こうしん)宗左、銘「中村」です。

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席使いの茶碗は、朝鮮陶工を源流とする九州・中国地方の諸窯の現代作家の作品を集めたそうです。萩焼・坂倉新兵衛の四方割高台、出雲・楽山焼10代長岡住右衛門 空處の刷毛目、布志名焼など、窯元巡りの趣向です。

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席主は気に入った茶碗を手に入れると、その窯元を訪ねるのが楽しみといい「愛知からわざわざ来てくれたと歓迎されますよ。窯元と陶芸談義が弾みます」。
菓子は両口屋是清で修業したという、その名も「両嶋屋是秋」製の菜の花きんとん。正客は小降りの蓋もののキンマに収まっていました。

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次回は4月17日(日)、記念館が尾州久田流の下村宗隆家元、桐蔭せきは裏千家岩瀬宗正さんが担当。当日券(3,000円)あり。