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お茶目さん 竹筆の名人 松原立雄先生のおうちにー◎ ヒマラヤ未踏峰登頂、武芸の名手‥‥人生の達人に会う

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 先日、お茶の師匠のお供で、竹筆の名人、松原立雄先生宅へ。松原先生のお弟子さん、平野洋子さんもご一緒しました。

 おん年87歳の好々爺なんですが、経歴を聞いて、びっくりしました。

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 75歳でインド・ヒマラヤの未踏峰アッチェ峰の初登頂をなしとげた、歴戦の登山家なんです!
大病を繰り返し近年は冬山登山はあきらめているようですが、北アルプスは庭のよう、3000メートル峰はお散歩なんだとか。


 一方で、地元尾張旭市に伝わる棒の手という農民武芸の代々の家元で、名手であります。
 竹細工も玄人以上。先日は東京・銀座にある、RICOH ART GALLERY(リコーアートギャラリー)で開催された「地域の力×リコー」展に、竹筆をはじめとする自作の竹細工が出展されました。テレビでも紹介されたそうです。

 竹筆は、竹の繊維をほぐして、ふさふさの毛筆みたいにします。あんなに固い竹が、、、。想像を絶します。
作り方を自筆したテキストを渡してくださいましたが、いうは易し、とってもできません。そっと置いてきました:(´◦ω◦`):

 茶杓、オブジェ、花入れ、すごくたくさんの作品を制作されていました。松原さんはあくまで竹細工は趣味。売ることはなくて、気に入った方にあげたり、尾張旭市のふるさと納税の返礼品として市に寄付したり、していらっしゃいます。

 

 物をとても大切にしていらっしゃって、着ていたジーンズ作務衣も、刺し子のように繕ってあって、ナチュラルに素敵です。
いろんな気持ちをこめて、丁寧に制作して、作品がうまれること、ほんとうにうつくしいなって思いました。

 地下水を汲み上げて割った竹に清流を流して鮎を飼っていらっしゃって、登山仲間が各地から集まって成長した鮎を串焼きにして楽しむ鮎パーティーをしていたそうです。師匠も招かれて、熱々の鮎を頬張ったんだとか。うらやましいな。お水がとてもきれいな場所だから、おいしそう。。。病気をされて、鮎を飼うのはやめたそうで、残念です。

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 作業部屋の囲炉裏の上には、いぶして乾燥させるため竹材がたくさんあって、松原さんによって作品になるのを待っているようでした◎

 

 お弟子の平野さんは、師匠に勝るとも劣らぬ茶杓作りの名人なんです。師匠の稽古場にある普段使いの茶杓は、どれも見どころの多いのですが、多くは平野さんの作品なんですって。

作業部屋に囲炉裏がありましたが、外は雪が降りそうな寒さなのに、火の気がなくて、お茶目さん、ずっとコート脱げなかった。来るなら冬装備して遊びに来いって。そんなんなのかな。(~_~;)
 冬山に登るから平気なのかなあって思ってたら、安楽イスに座った松原さんの足元には、小さな温風ヒーターがありました。
けっこうお茶目な松原さんでした◎

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 いろんな意味で忘れられない思い出になりました。

筆など貴重な竹細工やら、畑でとれた野菜や柚子などたくさんのお土産をいただきました。

お茶目さん、大感謝です。

 年を重ねて、飾らず、おごらず、しかもタフに生きている人生の達人に会えて、元気をもらました!


 皆さま、WEB茶美会をごらんなってくださって、ありがとうございます。
2022年がみなさまにとって、良い年でありますように。