見る・遊ぶ

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拾穂日乗〜ハロウィンかぼちゃ〜即席で細工 茶花に添える

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10月31日の「ハロウィン」を前に、街はオバケや顔型にくりぬかれたカボチャが並び、
ハロウィンムード一色に。田園地帯にある拾穂園では、畑で実った小さなカボチャを茶花の敷板に添えてみました。小ぶりのを選んで隅っこに置いてみましたが、どうもハロウィン気分が出ません。

うーん。稽古に来た墨絵画家に「彫って見る?」と声がけして、小刀を渡しました。

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お昼の休憩を挟んで茶室に戻ると、ナイフで目・鼻・口をつけ、ハロウィンかぼちゃに変身。さすが、画家です。造形感覚に優れてます。

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敷板にのせると、どこかユーモラスな空気が醸され、場が和みます。

茶の湯道具には阿古陀(あこだ)と呼ばれる、
カボチャの仲間の植物をかたどったものがあります。
香炉や香合、茶器、水次などに見られます。
拾穂園にも黄交趾の阿古陀香合があったことを思い出しました。
色鮮やかで様々な意匠を持つ交趾の型物香合は、その愛らしさから多くの茶人に愛玩されました。
茶の湯は「不易流行」。伝統を踏まえ、本質を忘れない中にも新たに変化したものを採り入れる流行性を持つべきもの。

型物香合として茶の湯でやかましい阿古陀香合を、型物香合番付のランク付けから離れて、ハロウィンかぼちゃに見立て、クスッと笑える遊び心を添えるのも一興。来季のハロウィンにはカジュアルな趣向で茶会に出そうかな。