お茶目さん お茶事勉強会 どきどき濃茶正客
これぞ武家茶!ヤドカリ風退出
有楽流マナー講習in嘯庵
有楽流拾穂園の茶事勉強会が先日、名古屋・元桜田町の表千家の岡江智子先生のお家にある、茶室嘯庵でおこなわれました◎
以前、嘯庵お茶事に初めて招かれたとき、懐石で、ごはんを一口お椀に残さず(少し残すのが礼儀です)全部食べてしまい、間が悪いおかわりをする黒歴史を積んだお茶目さん。お茶事は、わからないまま挑むのは「危険」すぎるのです。いつかリベンジ茶事を、と待っていました。
この日は、茶事のお客マナーの実地講習。席入から、順番に教えていただきます。寄付から露地に出て、つくばいを使って、躙口から席入り。茶席の拝見の仕方から、仮座、定座への移動に続いて、主客あいさつ、炭手前、懐石、、。中立、濃茶、後炭、薄茶。ふうう、後礼まで。えんえん4時間たっぷり。長丁場を、シーンごとに7つに区切って、正客とお詰めを交代しながら、それぞれの役目、亭主ぶり、お詰めの気遣いを、師匠が同席してコーチを受けるのです。
茶会を盛り上げる正客はもちろんですが、末客のお詰めは茶事がスムーズに回る働きが求められる大事なアシスト役なのです。
師匠から事前に武家茶道の有楽流独特の作法を抜粋して配ってもらいましたが、江戸時代のことばで書かれた伝書なので、古文が大の苦手なお茶目さんはもうお手上げ。
でも、師匠がずっとついてくださって、つきっきりでコーチしてくれたから、とてもわかりやすかったです☆
連客は社中のみなさんと大好きな浅井宗巌先生。ご亭主コンビは、仲良くしてもらっている岡江、荒川英子両先生だったからリラックスして、学ぶことができました。
お茶目さん、最もコアなお濃茶で正客という大役の指名を受けました。内心どきどきしていました。
お茶目さんは、たくさんの人の前で話すことがかなり苦手なんです。この日も何度か痛い感じがありましたが、、、正客って、こんな気持ちなんだって思いました。荷が重いけど、多幸感が!
ご亭主のおもてなしをさまざまな場所に感じて、連客のみなさんともいつも以上に距離が縮まり、心がどんどんうれしく、楽しく、柔らかくなってきた頃に、クライマックスの濃茶がはじまります。
お濃茶をまわすときには、教会のミサに参加しているような神聖な気持ちになりました。お茶目さんはクリスチャンなんです。
年齢も経験も立場も、すべてを飛び越えて繋がる時間が、尊かったです。
茶事も終わりに近づき、心地いい疲れのなか、時間の移り変わる様子が、陽射しやお花、炭の様子などから感じます。このうつくしい時間はもうすぐ終わります。
席を退出するとき、さすがに有楽流はお武家の茶なんですね。なんと、わざわざ後ろ向きで躙口から露地に出るのです。時代劇なら曲者が潜んでいるシーン。わざと背を向けるなんて、どうよ。って思うでしょ。
師匠が親師匠から口伝で聞いているところでは、丸腰のサムライを背後から襲うのは武士にあるまじき所業なんだそう。だから、油断していると見せての細心のおサムライ流安全策なんだって。ふうん。
お茶目さんも後ろ向きで躙口から出てみたら、なんだか、ヤドカリみたい!
茶の湯って素晴らしいです。
総合芸術と言われる茶道は、 日本文化のすべてが奥深く存在している。
茶道学んでいますって言うと、素敵だねってよく言われます。でも、敷居高そうだからって同じくらいたくさんの方が言います。