「尾張高野」匂い立つ茶美会大茶会
茶、香、花、ライブ多彩に
弘法大師御誕生1250年記念
ハイライト編
NPO法人茶美会日本文化協会主催の「弘法大師御誕生1250年記念 茶美会(さびえ)第2回大茶会」が2023年5月14日、名古屋・八事山興正寺で開かれました。「尾張高野」と呼ばれる風光明媚な名刹5会場で、濃茶・薄茶・番茶の茶席、香道、生け花と書によるインスタレーション、さらに即興ライブが展開。地元愛知はもとより、北海道、関東、関西、また台湾からも、国内外の大勢のお客様が来場し、降ったり止んだりの五月雨の走りの一日でしたが、多彩な美と楽しみが詰まった新機軸の芸術フェスティバルを堪能しました。
本ハイライ編では、各席の象徴的なカットを紹介します。
千家本流の侘び茶に書院の格式を添えた濃茶席(表千家谷口宗久さん)。
和モダンのサロン空間を野点席に模様替えして趣向に富んだ茶の湯を提案した薄茶席(有楽流拾穂園・長谷義隆さん)。
季節の組香「菖蒲香」で香りの遊びの世界に誘った香道席(志野流松隠軒)。
空海筆と伝わる古経の名宝「隅寺心経」を床に掛けて席主の巧みな話術と、弘法大師ゆかりの後発酵茶「碁石茶」でもてなした番茶席(壺中天Cha友の会)。
書と生け花によって空間演出した回廊席(内藤千賀弘さん・真生流脇田智香さん)。
回廊や中庭、さらに薄茶席でも飛び入りライブを披露したコンテンポラリーダンスとギターデュオ(服部絵里香さん、佐久間瑛士さん)。
雨に濡れてひとしお若葉が鮮やかな境内は、熱気に包まれました。
本ハイライト編に続いて、各席の見どころを順次紹介します。
©️茶美会日本文化協会