味わう

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拾穂日乗〜桜もチューリップも開花〜茶席首座か末席か 趣向悩む

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東海地方でで桜(ソメイヨシノ)だよりが届いた2024年3月28日、愛知県稲沢市の拾穂園のソメイヨシノが開花しました。昨年より12日遅いものの、例年3月下旬が咲き始めですから、平年並みの開花となりました。

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桜の代表種ソメイヨシノは息子と娘の誕生を記念して、敷地のうち長屋門に近くに植樹。すっかり成長し、春の拾穂園を彩ります。長屋門の両翼ある部屋のうち、片翼の元居室は田舎家風茶室に改装。その窓から、綻びだした桜が見えます。

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一方、例年なら桜が終わりがけに咲き出す花壇のチューリップが28日、はや開花しました。
桜と同着でチューリップが開花するのは記憶になく、一気に春の気分が高まります。

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チューリップは茶花にするのは難しく、20年も前のこと。年功積んだ老茶人が古筆の掛け軸に合わせて、チューリップを生けて、その対比の妙を問うた月釜に参席したことがあります。和洋、古今の対照を狙ったものの、客の評価は相半ばして、チューリップはつくづく茶席には難しいものだなと、思った記憶が今も鮮明です。

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週末に拾穂園である茶会には、濃茶席に阿蘭陀焼の花入を初めて使うべく取り出しました。さて、開花したチューリップで冒険してみるか、あるいは安定感のある春の茶花にするか。はたまた、チューリップを首座にするのは避けて、末席であしらうか。当日朝まで悩みそうです。