古流の教え②「蝉」のふくさ飾り
シンプルに夏演出
広い茶庭に蝉が鳴きわたる拾穂園。盛夏の稽古で一度はするのが、「蝉」のふくさ飾りです。
至ってシンプルなたたみ方ですが、どう、セミに見えませんか。
当流(有楽流)ではふくさ飾りは、写真のように点前を始める前にあらかじめ飾っておくか、(茶器をふくさで包む)包みふくさをほどいたあと、台子の柱などにふくさを括り付けたりします。
明日7月23日開催の拾穂園四季の茶の湯納涼編では、薄茶席でこの蝉のふくさ飾りを用いたお点前が披露されます。
薄茶席から望む茶庭の灯籠。傘の端に目をやると、脱皮した蝉の抜け殻「空蝉」。オヤっと思っていると、そこへアゲハ蝶がふわりと舞ってゆきました。自然との一体感はお茶の醍醐味です。