味わう

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グランプリにヴァイオリン中村僚太さん
第12回岐阜国際音楽コンクール
実演審査、全国から注目

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 第12回2022岐阜国際音楽コンクールは本選に続いてグランプリ選出演奏会を2022年5月4日、岐阜市のじゅうろくプラザで開きました。審査の結果、管、弦、声楽、ピアノ全部門を通じての最優秀賞の「グランプリ」にヴァイオリンの中村僚太さん(東京芸大付属高校)、準グランプリにピアノ一般部門の世古藍さんが選ばれました。

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 WEB茶美会の長谷義隆編集長は舞台芸術ジャーナリストとして、ドイツの歌劇場やオーケストラで音楽監督・指揮者として活躍する高橋直史さん(金城学院大学教授)とともに、ジャンル横断の本選審査員並びに、グランプリ選出演奏会の審査員として招かれました。

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 グランプリ選出演奏会では、中村僚太さんは情熱の技巧曲ワックスマン「カルメン幻想曲」を歌い分け、抜きん出た才能が高く評価されました。世古藍さんは強靭な技巧でバーバーのピアノ・ソナタ変ホ短調よりを、構築感豊かに演奏しました。

 同コンクールの出場者はこれまで愛知県や岐阜県の東海勢が中心でしたが、コロナ禍で実演審査が難しくなっている中、昨年に引き続いて今年も実演審査が注目されたようで、東海地方以外からのエントリーが増えました。演奏水準は底上げされ「国際」の名に恥じない聴きごたえのある演奏が繰り広げられました。

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 長谷編集長は授与式講評で「過去何回も審査してきましたが、素晴らしい水準に成長したこのコンクールを審査員や付き添いの人たちだけばかりでなく、もっと大勢の人たちに聴いてもらいたいと感じました。こんな時代だからこそ、出場者に人前で音楽を弾く喜び、音楽を共有する喜びを聴衆と分かち合いたいものです」と、有観客でのコンクール審査を提言しました。コンクール主催の責任者にも助言しました。