知る・学ぶ

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「オーケストラ創成秘史どう発掘した」
WEB茶美会編集長が特別講義
椙山女学園大メディア情報学科

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 本サイト「WEB茶美会」編集長で茶道・舞台芸術ジャーナリストの長谷義隆は先日、学園創設117年、中部地方を代表する総合女子大学、椙山女学園大学(名古屋市)に招かれ2022年12月23日、文化情報学部メディア情報学科で特別講義を行いました。

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 演題は「オーケストラ創成秘史どう発掘した」。日本のオーケストラの源流になった少年音楽隊が、名古屋で発足し、どうシンフォニーオーケストラとして発展していったのか。 中日新聞編集委員だった長谷は2015年、元隊員楽士の遺族宅に眠っていた音楽関係の写真資料や手記などを発見し、調査報道によってオーケストラ黎明期から創成期の知られざる実像を掘り下げました。『発掘 レトロ洋楽館 松坂屋少年音楽隊楽士の軌跡』(あるむ)として出版しました。
 音楽隊は明治末の1911年、百貨店の宣伝バンドとして発足した、いとう呉服店少年音楽隊(松坂屋少年音楽隊と改称)です。日本を代表するオーケストラの一つ、東京フィルハーモニー交響楽団の母体となりました。
1992年の愛知芸術文化センターの開館を機に、東京フィルが一時、名古屋定期演奏会を始めた歴史的背景に関心を寄せるも、当時はほとんど資料がないことから掘り下げを断念。その後も、いつかタイミングをみて書こうという気持ちを持ち続けた長谷が、20余年後の2015年、父の形見の鈴木バイオリンについてその価値を知りたいという一本の読者からの電話から、名古屋から遠く離れた四国に埋もれていた史料を手繰り寄せた経緯を語りました。受講生たちは、ジャーナリスト魂の息吹にふれて、熱心にメモを取っていました。

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 同著は、近代の音楽に関心を寄せる方々、とりわけ大学の教員、研究者、オーケストラ事務局など専門性の高い層から引き合いが相次いでおります。名古屋市内の主だった書店には配本してありますが、品切れすることもあり、ご希望の方は直接、著者の長谷まで、下記の要領でメールでお申し込みください。

 その模様が大学公式サイトのニュースとして2022年12月27日にアップされました。
https://www.sugiyama-u.ac.jp/univ/news/detail/post-1819.html(PickUp Newsよりご覧ください)
以下、その再録です。

12月23日(金)、メディア情報学科の専門教育科目「芸能・スポーツジャーナリズム」(担当:脇田泰子教授)で、芸能ジャーナリストで、WEB茶美会編集長の長谷義隆氏を講師に招き、戦前の名古屋が日本のオーケストラ音楽の源流の役割を果たしたとする歴史秘話の特別講義を行いました。
 講義では、「オーケストラ秘史 どう発掘、取材したのか~松坂屋少年音楽隊楽士の軌跡をたどり~」と題し、中日新聞で2015年から60回連載した取材をもとに、大正初期から昭和初期にかけて名古屋が、東京と並ぶ日本のオーケストラ運動の源流だという史実をどのように発掘したかについて説明し、芸能取材の基本的な考え方や、調査報道における苦労話も披露しました。
 また、地域に密着した取材を軸に、歴史という重要な産物を地元に残していく意義や、入念な取材・調査を重ねて執筆に至った経緯も解説。ジャーナリズムの基本として、注目したテーマについて粘り強く関心を持ち続けることや、人脈を培ってタイミングを捉えることの大切さを強調しました。
 「自分で調べたから分かったことを世に発表し、分かり切らなかったことは後の人に任せる」という長谷氏の言葉に、学生たちは、フェイクニュースが横行する時代における取材の真髄に触れ、ベテラン芸能ジャーナリストの貴重な経験談を伺う機会となりました。

『発掘レトロ洋楽館 松坂屋少年音楽隊楽士の軌跡』 ご購入お申し込み

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NPO法人茶美会(さびえ)日本文化協会
「WEB茶美会」編集部 長谷 義隆(はせ・よしたか)
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