万葉抄
秋明菊、余白を大切に‥
白秋に生ける
青春、朱夏、白秋、玄冬。
いずれも、季節と陰陽五行説における色合いを組み合わせた言葉です。
陰陽五行説(五行思想)とは、中国の戦国時代に生まれた自然哲学の思想。
私の中では、日本の秋と白は、しっくりこない...というか、違和感が拭えないのですが、
五行思想に則り「白」を数えてみました。
白い木槿や芙蓉が最後の力をふりしぼり、白式部や秋明菊が風に揺れています。
「白秋」というときの「白」には、季節の余白や人生の余白、といった意味合いもあります。
余白を意識しながら、秋明菊を入れました。
文・写真 内藤 啓