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松川智哉さん、浦優介さん特選受賞
山田貞夫音楽賞指揮者オーディション
11月26日、セントラル愛知と共演へ

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 公益財団法人山田貞夫音楽財団主催の「第3回山田貞夫音楽賞指揮者オーディション」が2021年10月5日、名古屋・伏見の三井住友海上しらかわホールで行われ、同音楽賞特選を千葉県出身で東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団元指揮研究員、松川智哉さん(31)、兵庫県出身でウクライナ国立ハリコフ芸術大学指揮科の浦優介さん(32)の2人が受賞しました。

 松川さん、浦さんの2人は賞状と賞金30万円を、田中真紀代代表理事から授与され、11月26日、同ホールで開かれる「山田貞夫音楽財団 指揮者オーディション入賞者演奏会」に出演、セントラル愛知交響楽団を指揮することになりました。

 演奏家が選ぶ指揮者オーディションは全国唯一で、2019年から毎年開催し、最優秀者はセントラル交響楽団がアソシエイトコンダクター(任期1年)として迎え、初年度は高井優希さん、本年度は阿部未来さんが就任しました。

第3回の今回は、38歳以下で愛知県内で演奏実績のある7人が出場。課題曲のベートーヴェンの交響曲第5番「運命」第3・第4楽章を同楽団を相手に指揮して、このうち4人が選択曲を指揮するファイナルに進出しました。

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 メンデルスゾーンの交響曲第3番イ短調『スコットランド』を指揮した松川さんは、幻想的で悲劇性のある第1楽章を情感豊かに紡ぎ、高潮部では激情をほとばしらせました。特選受賞に「初めて共演するオーケストラ、初めてのホールの響きを楽しみに出場しました。受賞狙いをするつもりはなく、きちんとやれば結果がついてくると思いました。うれしいです」と、喜んでいました。

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 浦さんはシューベルトの未完成交響曲の第1楽章を燃焼度の高い演奏でまとめ、運命に抗しきれない人間の悲劇、絶望を掘り深く表現しました。「プロオーケストラを実際に指揮できるチャンスはたいへん貴重です。日本での受賞は初めてでとてもうれしいです。11月の公演のためにウクライナから帰国して準備します」と、特選受賞に目を輝かせていました。

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 同音楽財団会長で設立者の山田貞夫さん(ダイドー株式会社社長)は「指揮者になるのは男のロマン。しかし、指揮者は才能がないとなれない。皆さんは素晴らしい才能の持ち主です。ファイナル進出の4人には、将来、世界に羽ばたく活躍をしてほしい」と激励しました。
ファイナルに進出し山田貞夫音楽賞(賞金10万円)を受賞した他の2人は、広島県出身の岡田倫弥さん(26)、愛知学院愛知中学校・愛知高等学校非常勤講師の堀江祥広さん(24)。

 山田貞夫さんは零細部品問屋を一代で年商1000億円企業に成長させました。オーナー社長を務めるダイドー株式会社の持株50億円相当を寄付して、若手音楽家を支援する公益財団法人山田貞夫音楽財団を2013年に創設。才能ある若いソリストと指揮者を発掘するオーディションを毎年開催し、音楽賞を授与とともにオーケストラと共演する機会を提供しております。音楽学生多数に給付型奨学金も出すなど、妻弘子さんともに夫妻で社会貢献活動に力を注いでおります。

【集合写真は、田中真紀代代表理事(中央)を挟んで、左が浦優介さん、右は松川智哉さん】