知る・学ぶ

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万葉抄
芙蓉と芒
ゆく夏、忍び寄る秋

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 夏と秋と 行きかふ空の 通ひ路は かたへ涼しき 風やふくらむ

「夏と秋とが移り変わる空の通り道は、片方で今ごろ涼しい風が吹いているだろうか」。
 この和歌は平安時代の歌人である凡河内躬恒が詠んだもの。

 空も、風も、草花も、夏と秋がせめぎあっています。
 

 文・写真 内藤 啓