万葉抄
吾亦紅、秋風にひそやかに
「変化」「もの思い」「愛慕」
「吾も亦(また)紅(くれない)なりとひそやかに」
高浜虚子
若い頃、八ヶ岳方面にドライブに行った際、高原の道端で揺れていた吾亦紅と初めて出会い、以来、大好きな花です。
ワレモコウの花言葉は、「変化」「もの思い」「愛慕」です。
花の色が穂の上から下に順に変わっていくことから、変化。
花穂が秋風に揺れる様子から、もの思い。
愛慕は「決して目立たないかもしれないけれども、私もまた、紅をまとう花なのですよ...」と、ひっそりつぶやくような健気さから、きているのかもしれません。
文・写真 内藤 啓