一器・一花・一果
朝鮮唐津の片口茶碗 湯ざまし 酒器にも
佐賀県の唐津を旅したとき、街中の陶磁器店で、見つけた朝鮮唐津の片口茶碗です。
ひとつ片口のお茶碗がほしいと思っていたころです。
湯ざましとして売られていたためか、茶碗と比べるとゼロが一つ少ない値打ち品でした。
ちょっと瓜型で、飽きのこない器形が好ましく、時々出しては使っています。茶碗はもちろん、湯ざまし、ときに冷酒の酒器にも使っています。
飴釉に白濁釉をかけた朝鮮唐津と呼ばれる釉薬です。
朝鮮唐津の上手は白濁釉の先端が、炎のように青く揺らぐ釉垂れがあるものだ、とその道のプロに教えられました。
古唐津の名品が焼かれた古窯・藤ノ川内窯の朝鮮唐津を見ると、たしかにそうですね。この片口にも、青く縮れた釉垂れがあって、そこも気に入っています。