知る・学ぶ

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神谷宗雅さん百寿の大往生
茶どころ名古屋の最長老逝く
裏千家神谷柏露軒を支え

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茶どころ名古屋の最長老茶人である裏千家名誉師範の神谷宗雅(本名・雅子)さん が2023年6月30日、永眠されました。大正13(1924)年1月2日生まれの満99歳、百寿の大往生でした。喪主は長男・神谷宗長舎(そうちょう、本名・昇司)さん。
通夜並びに葬儀・告別式は仏式にて、通夜式7月1日 18:00より、葬儀・告別式7月2日13:00より(14:30出棺)、名古屋市千種区千種通6-23-1、愛昇殿レクストの杜 吹上にて。電話052-734-0004。駐車場120台(無料)。

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宗雅さんは、明治時代より裏千家のお茶を生業とする神谷柏露軒(はくろけん)を先代当主で夫の宗柏さんと支えてきました。戦時中は、砂糖が手に入らず芋の饅頭を作って稽古を続けるなど、戦中、戦後も茶の湯の歴史を紡ぎ、最晩年まで現役、門弟を指導しました。

ちなみに茶家・神谷柏露軒の代々は、友治ー宗鋹(妻・村瀬玄中の三女宗伍)ー宗柏(妻・宗雅さん)ー宗長舎(昇司)さんです。

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宗長舎さんは「母親が元気でいてくれるから、孝養のお茶ができる。ありがたい」と親孝行に努めました。2019年刊行の自著「尾張の茶 歴史・茶人・茶室・道具を知る」(淡交社)の巻頭7㌻では、自らの古稀を記念して95歳になる母宗雅さんを正客に招いて一客一亭の茶を、裏千家11代玄々斎好みの自邸茶室「孤葊(こあん)」で催し、その様子を写真17カットを交えて紹介。

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また、今年3月11日、名古屋・八事山興正寺であった開山忌記念茶会では担当した濃茶席を、宗雅さんの白寿を祝う一会として催行。裏千家前家元15代、鵬雲斎から贈られた一行「安穏無事」、茶杓・銘「㐂」を披露するなど、寄付、次の間、本席、さらに別席と4つの席を満艦飾の茶器を展観、あるいは席使いし、茶客を圧倒しました。


この茶会には、宗雅さんも茶道口から現れて元気な姿を見せていました。流石に着物姿ではなかったものの、末席に端座して、一人息子の昇司さんがサラサラと濃茶をてずから点てるのを頼もしげに眺めながら、出された濃茶をズズッと飲み干す健啖ぶり。中には宗雅さんの手を握って、ご長寿パワーにあやかろうとする人がいるほどでした。

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 合掌