知る・学ぶ

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芸どころ名古屋に新時代の教室
日本伝統文化アカデミー
「お箏」「こども英語 」一緒に
箏曲千景の会が披露コンサート

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 「名古屋から世界へ! グローバル社会で活躍する子ども達を育てます」。こんなキャッチフレーズを掲げて、芸どころ名古屋のお稽古事の世界に新風を吹き込む拠点が誕生しました。「箏曲千景の会」を率いる箏アーティスト浅井りえさんがプロデュースし、ベネッセの「こども英語教室」とタイアップした教室です。その名も「日本伝統文化アカデミー」。その新施設が2022年5月8日、名古屋市西区上名古屋1丁目1番17号に完成し、竣工式に続いて披露記念コンサートが同所で行われました。

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 日本伝統文化アカデミーは、創設62年の箏曲千景の会の旧稽古場を建て替え。母・浅井大美子さん(文化庁地域文化功労賞受賞)の会を引き継いだ娘のりえさんが、新時代にふさわしい稽古場兼用の多目的スペースとして、開設しました。

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 建物自体は白木の柱に漆喰壁の瓦葺きが印象的なコンパクトな平屋です。石畳のアプローチの脇には漆喰壁に石庭を巡らして、日本の伝統文化を次代につなぐ拠点にふさわしいデザインになっています。
 内部もヒノキや杉の無垢材をふんだんに用いた畳敷の和室2間の稽古場です。一見、寺社の社務所のような造り。それもそのはず、宮大工が施工したそうです。車での送り迎えの利便性を図って、駐車スペースを広めに取ってあリます。

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 披露コンサートは"浅井一座"の常連が勢揃い。大美子さん箏演奏による「音霊(おとだま)」入れに始まり、田中ふみ枝さんが浅井りえさんの箏伴奏に乗せて、日本の国造り神話に基づく語りによって「言霊(ことだま)」を吹き込み、邪を払い弥栄を祈願しました。

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 南山大学名誉教授で東海学園大学客員教授の安田文吉さんが、祝辞を述べました。「SDGS(持続可能な開発目標)って、昨今やかましいが、日本は太鼓の昔からSDGSでした。自然との共生きです。いにしえからお箏は霊性、神性を帯び、その音色は尊ばれました。伝統建築の畳の稽古場で日本伝統を発信する、素晴らしいことです」

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 列席した日本舞踊山村流の山村楽乃さんが、大美子さんらの三味線演奏により、飛び入りで祝儀曲「名古屋甚句」を舞ったり、バイオリ二スト辻和余が「チャルダッシュ」を独奏したり。大美子さんの「日本の歌」、りえさんのオリジナル曲と、コンサートは1時間余続きました。

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 大勢が詰めかけて、会場には入りきらず、駐車場にも椅子が並びました。

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 箏曲千景の会と浅井りえさんは、NPO法人茶美会日本文化協会の賛同会員であり、昨年11月第一回茶美会大茶会のライブ席に出演したり、茶美会の関連団体である有楽流拾穂園主による茶道体験講座に参加したりと、当法人とはパートナーシップを結んでおります。
 

 日本伝統文化アカデミーは、箏曲千景の会のお箏とベネッセの「こども英語教室」と提携。伝統音楽と英語が1か所で学べ、子どもたちが日本人の教養・芸事と国際言語を身につけることができる教室運営を展開してゆきます。
地下鉄浄心駅・名城公園駅から徒歩10分。
問い合わせは、電話070(1710)7887