知る・学ぶ

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「eーLabo Fes」伊羅保茶碗 一堂に
拾穂園四季の茶の湯&茶器研究会
好評満席スタート

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四季折々の茶趣を楽しみつつ、テーマごとに茶器の実物を手に取って学ぶ第一回「拾穂園四季の茶の湯&茶器研究会」が2022年2月26日、WEB茶美会が本部を置く茶室拾穂園で開かれました。

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茶の湯で最も重用される高麗茶碗を年間テーマに、第一回は茶人を魅了してやまない「伊羅保(いらぼ)茶碗」をフィーチャーした「eーLabo Fes」。他にない取り組みで予想を上まる参加申し込みがあり、午前・午後回とも満席。参加者から好評をいただき、上々の滑り出しとなりました。

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伊羅保は近年の研究では、16世紀朝鮮半島南部の民窯で焼かれた素朴な「古伊羅保」が、桃山時代以降、茶人の作意、好みに応じる現地の窯元が現れ、江戸前期にかけて「黄伊羅保」「釘彫伊羅保」など茶の湯向きになる注文茶碗に時代に移行。

さらに対馬藩派遣の茶陶指導者が指導した倭館窯「御本」の時代へと移り、倭館窯が閉じた後は、対馬藩の領内で伝統技法を受け継いだ「対州御本」「対馬焼」、さらに伊羅保写しを得意とした「出雲焼」、その流れを汲む昭和の三朝焼へ。名古屋や瀬戸の著名作家の作など近現代までさまざまな「写し」が作られてゆく様子を、主宰の長谷義隆が実物を並べて解説しました。

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古伊羅保の前身とされる高麗青磁の技法を汲む緑青磁に注目。モスグレイの緑青磁の釉肌、赤黒い胎土が受け継がれ、伝世品の伊羅保茶碗に受け継がれてゆく流れを概観しました。

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実物を一堂に目にする機会に、参加者からは「一つずつ目にすることはあっても、多くの実物を比べて見る勉強会は他にないので、とても参考になりました」「解説があって、実物を鑑賞すると、違いがよくわかった」「初心者でも鑑賞のポイントがわかり、楽しかった」などと、好評でした。

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「四季の茶の湯」は、菅原道真の命日(2月25日)にちなんで、道真と梅をテーマに取り合わせ。室町時代の「渡唐天神」古画を本席に掛けて、梅花形の唐物朱盆に載せた鶴首胡銅花入に、胡蝶侘助と微風にそよぐ咲き初めた仏の座を投げ入れ。梅が咲く雪解けの春の山を詩画で描いた尾形乾山の色絵角皿に、和菓子名店・芳光に特注したきんとん製・銘「東風吹かば」をのせるなど、梅のモチーフがさまざまに変奏されて、梅見の茶趣を盛り上げました。

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亭主・講師は、茶道ジャーナリストで園主の長谷義隆。昨年11月、名古屋きっての名刹、八事山興正寺を会場に「織田有楽斎没後400年記念 茶美会第一回大茶会」を企画、主宰。桃山時代の武将の茶の湯さながらの濃茶席で絶賛されたことは、記憶に新しいところです。


拾穂園は元、名古屋・上前津にあり、幕末の名君、徳川慶勝公が御成りした歴史を刻む茶室です。それぞれ茶庭を有するどの茶席も開口部が3ヶ所以上あり、通風よく、寒さ暑さ知らずの空調、強制換気の天井埋め込み式換気扇を備えており、感染症対策に十分な構造、機能があります。座椅子、掘り炬燵式の茶席もあり、茶室内はバリアフリーになっております。

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次回「拾穂園四季の茶の湯&茶器研究会」は3月27日(日)。拾穂園の桜の花見を楽しむ野点気分の茶席2席を味わってもらった後、高麗茶碗のうちでも希少な御所丸、金海の白磁系茶碗を茶器研究会を取り上げます。
10時30分からと14時00分からの2回入れ替え制。受付各回20分前より。

内容は茶席2席と茶器研究会。詳細はメールでWEBd茶美会に問い合わせください。茶美会日本文化協会の各種会員には優待あり。

会費 一般7,000円。茶美会日本文化協会の各種会員と会員同伴者は一般会費より1,000円引き。
申し込みはメールsabiejapan2021@gmail.com
電話 080(5138)8001