万葉抄
半夏生、涼風呼ぶ白い花葉
今年もはや半年が過ぎて、今日7月2日は、半夏生が始まる日です。
半夏生は、農作業の目安となる日本独自の暦「雑節」の一つで、半夏(烏柄杓)という薬草が生える頃を言います。
一説に、ハンゲショウ(カタシログサ)という草の葉が名前の通り半分白くなって化粧しているようになる頃とも。様々な地方名があり、ハゲ、ハンデ、ハゲン、ハゲッショウなどと呼ばれます。
この頃に降る雨を「半夏雨」(はんげあめ)と言い、大雨になることが多く、地域によっては「半夏水」(はんげみず)とも言うそうです。
私の住む神奈川県西部は、まさに半夏雨。土砂降りです。
茶花の半夏生は、白く変化する葉がご馳走です
鬱陶しい梅雨の時期に、葉が上から3枚白くなるので、三白草の別名があり、半化粧とも書きます。
葉と花の白さは独特で、梅雨どきの茶室に、涼やかな風を運んでくれます。
存在感があるので一種でもいいのですが、青紫の桔梗と可愛い源平シモツケを添えました。
文・写真 内藤 啓