特集

特集

茶美会大茶会の主役たち
「美をいける」小川珊鶴先生
独創の花道家・日本伝統文化芸能アレンジャー

 IMG_1075.jpeg

 乱世の英雄、兄織田信長の陰にあって、千利休亡き後、天下の茶道宗匠として名を馳せた弟がいました。独創の数寄大名、織田有楽斎(1547〜1621年)です。親兄弟、親族が血で血を洗う世に生まれ、武芸を身につけ戦場に身を投じつつも、争いを好まず茶の美を追求しました。その創意機転の美は、愛知県犬山市に現存する国宝茶室『如庵』に結晶します。1621(元和7)年12月13日、京都で享年75の天寿を全うしました。

今年は、有楽斎没後400年のメモリアルイヤー。その命日を前に、師の千利休の創造精神を受け継ぎ、独創の茶風を開いた遺徳を顕彰する織田有楽斎没後400年記念「茶美会(さびえ)第一回大茶会」が11月27、28の両日、出身地の名古屋・八事の八事山興正寺で開かれます。chamaru_c.jpg


 記念すべき第1回大茶会には、茶・花どころ名古屋を代表する席主たち、アーティストが集結します。その主役たちを紹介するシリーズ第2回は、アーティスト席(27、28る日)を担当する花道家・日本伝統文化アレンジャーの小川珊鶴(さんかく)先生です。
 生まれ育った名古屋で幼少より、華道、茶の湯、日本舞踊の芸事を身につけ、さらに絵画を極めようと大学で美術を学んで、花の道に進んだ美に生きる先生です。先生は生け花を軸に、絵画、彫刻、舞踊、衣装、和の舞台美術など日本の伝統文化の諸要素を総合し、世界に通用する総合芸術「花舞伎」を追求しております。「日本伝統文化芸能アレンジャー」という先生のもう一つの肩書きに、その意欲、見識が伺えます。 
 小川先生の美意識が詰まった自然豊かな奥三河の自邸アトリエを訪ね、今回の大茶会にかける思いなどを聞きました。
 聞き手は、当サイト「WEB茶美会」編集長で、茶美会大茶会で濃茶席を担当する有楽流拾穂園(しゅうすいえん)主の長谷義隆です。
 初秋に行われたこのインタビュー後、先生から以下のメッセージがWEB茶美会に寄せられました。
「桶茶(おけちゃ)とは、塩の道が通る愛知県奥三河から長野県南端の地域で江戸後期から明治期にかけて、嗜まれた民衆の茶です。桶の中に番茶と塩を入れてかき混ぜ、泡立った茶を漬物など茶請けとともに味わうものです。その道具類一式が旧稲武地区にある古橋懐古館に伝わり、二〇一七年に豊田市有形民俗文化財に指定されました。古橋懐古館様の御協力により貴重な桶茶道具を特別展観するとともに、途絶えていた桶茶を再現された中根めぐみ様の点前にて、滋味深い山里のお茶をお楽しみ下さい。
小康状態にあるコロナ禍ですが、再拡大の不安は消えません。古橋家に伝わる日露戦争備蓄米がこの時世に問いかけるものを、室礼ともどもご覧になって、様々に感じ取って頂ければ幸いです」

https://youtu.be/kNRAUpXpq9w

       記

織田有楽斎没後400年記念事業 茶美会(さびえ)第一回大茶会
主催 特定非営利活動法人茶美会日本文化協会
共催 茶美会大茶会実行委員会(茶美会日本文化協会、八事山
興正寺など約10団体で構成)
特別協賛 八事山興正寺
助成 愛知県文化活動事業費補助対象事業に採択

日時:令和3年11月27日(土)、28日(日)9:00~15:00
(受付は12時30分まで)
会場:名古屋・八事山興正寺(市営地下鉄八事駅下車徒歩3分)
境内茶室(竹翠亭、耕雲亭、想耕庵)、普照殿
内容:濃茶席(両日)   有楽流拾穂園主・長谷義隆、
薄茶席(日替わり) 11月27日 裏千家・神谷柏露軒
11月28日 宗徧流・高山宗徳
アーティスト(桶茶)席(両日) 花道家小川珊鶴
立礼席(両日)   壺中天茶Cha 友の会
和美・茶美ライブ席(午前午後2回交代上演)
11月27日  浅井りえ「箏曲千景の会」  10:30、13:30開演
書家浅井微芳の「筆舞」  11:30、 14 :30開演
11月28日  民謡藤栄会三味線アンサンブル「PURE」
10:30、14:30開演開演
ジャズダンス三代真史「三代舞踊団」11:30、13:30開演
映像作品「ORIHA KATO Wabi-Sabi PROJECT」随時上演
点心席 (茶懐石専門店須多の調製、会員券の方のみ。普照殿2階ホール)
茶券(税込)
会員券(全席参加可、ライブ鑑賞、昼食おしの付き)
12,000円
U25券 (茶席2席参加可。ライブ鑑賞)2,500円 ※満席
立礼券  (立礼席+ライブ鑑賞。先着順で当日券あり)1,500円

茶券は茶美会日本文化協会、各席主・出演団体ならびに八事山興正寺にて頒布中。定員になり次第、販売を打ち切ります。

申し込みは25日締め切り。
〒492 8456 愛知県稲沢市氷室町630番地
特定非営利活動法人 茶美会日本文化協会
電話 080 5138 8001
FAX 0587ー36ー0019
mail sabiejapan2021@gmail.com

茶美会第一回大茶会茶券申し込み状
令和3年 月 日
茶美会大茶会実行委事務局(茶美会日本文化協会内)宛

◎希望日【 】11月27日(土)会員券 枚
【 】11月28日(日)会員券 枚
希望日に◯を記入し、枚数を明記してください。
会場 名古屋・八事山興正寺(地下鉄八事駅下車)
◎ご所属名(流派・社中名など)
◎お名前
◎同伴者お名前
◎振込名義人様の氏名 カタカナで
◎代金合計       円
一枚1万2千円(茶美会員は1万1千円)
◎郵便番号、住所、電話番号

◎メールアドレス